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【体験1】うつ病をエクササイズで克服

 宇都宮透さん(仮名・28歳)

 こんにちは。宇都宮透と申します。ここでは私の体験談をお話したいと思います。
 私は満28歳の男性で、20歳の時にうつ病を発症しました。そこから、統合失調症、不安神経症など、様々な精神疾患を長期にわたり患い続けました。闘病生活を送る中で、時としてそれらの症状は非常に重く、とても辛いものでした。また、治療に専念するも回復の兆しはほとんどなく、大量の薬を服用することでなんとか生きついている状態でした。まるで、出口の見えない長いトンネルの中に迷い込んでいるようなとても辛い日々でした。 しかし私は、それらを克服し現在一般企業で就労しています。
 それでは、どのようにそれらを克服したのか。少しお話ししたいと思います。

 私は、専門学校の在学中にうつ病を発症しました。
 当時、税理士を目指して専門学校に通っていた私は、とても過酷な毎日を送っていました。そこでは1日に10時間以上の勉強をする生活をしており、難関の試験を突破するため毎日しのぎを削っていました。辛い生活に根を上げそうにもなりながら、登竜門の簿記検定においてある程度の結果を出すことができました。しかしその後は無理が祟ったのか、精神的に崩してしまいました。そしてついに学校に登校することができなくなり、近所の精神科のクリニックを受診することになりました。そこではうつ病と診断され、抗うつ薬を含む様々な向精神薬の服用を勧められました。そして、治療と休養のため専門学校を1年間休学することを決めました。
 薬の服用を始めてしばらくすると、状態はある程度回復し、普通に遊びに行けるくらいになりました。しかし、就労や学習など集中力を要することは中々手に付かず、だらだらとした生活を送るようになってしまいました。何もしなくても良い休養の毎日はとても心地の良いものでした。しかし最初はいい休息で心地よかったそれも、慣れてしまうと当り前になってしまい暮らしの張りは無くなってしまいました。とは言いつつも、やろうとしても何も手に付かないのでどうすることもできない状況でもありました。
 何も手に付かない。故に何もしない。そんな生活をただ毎日送り続けました。もちろん買い物や遊びなど最低限の活動はしていました。しかし、だらけた生活がマンネリ化していくにつれて、病状は慢性化と悪化の一途を辿っていきました。
 次第に悪い症状が増えていきました。強い抑うつ状態と突発的に起きる不安・パニック発作。特に不安・パニック発作はまさに地獄であり、生きた心地がしませんでした。典型的なパニック障害ともまた違い、その症状について明言ができる先生がいませんでした。
 その後、復学したものの欠席が多く、卒業が危うくなった専門学校をなんとか卒業しました。そして、実家に引き揚げて、また療養生活を送ることになりました。そして精神科を転々とし、ある先生に統合失調症の気があると診断されました。ただ、それが分かったからといって効果的な対処法も見当がつきませんでした。

 次第に症状が耐えがたいものになっていきました。またそれを軽くすべく、服用する薬の種類も量も以前より多くなりました。しかし、体が薬に慣れてしまっているのでめざましい効果が得られません。そうすると更に多くの薬を服用するという悪循環で、気がついたらすごい量になっていました。
 薬漬けであった私の生活は過酷なものでした。特に体調を崩すような時期は、苦しい症状にただ耐えるだけの日々でした。目を覚まし、1日中布団の中で悶え続け、睡眠薬で寝付かせる。そして不眠。思い返すと、よく今日まで息ついてきたものだと感慨深くもなります。
 もう死ぬまでこの生活を送るのかとあきらめかけていた26歳のある日、ある薬局で一冊の本に出会いました。それはセロトニン健康法という有田秀穂先生の本で、その内容を少し読んだ私は天啓がひらめいたような衝撃を受けました。セロトニン神経を鍛えることが、病気の根本的な解決なのかもしれないと一筋の光が差し込みました。そして本屋に足を運び、「セロトニン生活のすすめ」という本を購入しました。その内容はとても興味深く、是非とも毎日実践してみようと決意をしました。五里霧中であった状況を打開するために、わらにもすがる思いでもありました。そして、私のセロトニン生活がスタートしたのです。

 私は徹底的でした。まず、朝起きると一番に高照度光療法の装置の前へ座ります。そして20分間光を浴び続けるのです。これは、朝に太陽の光を浴びることがとても重要だということがセロトニン本の教えであることからです。どこがポイントかというと一定の明るさ以上の光を網膜にとりこむこと。これがセロトニン神経を活性化させるための一つの方法だということなのです。しかしながら、太陽の光をしっかり浴びようと思っても、天候に左右されたり、紫外線がストレスになったりもするそうなのです。そこで目を付けたのが高照度光療法の装置でした。少し値は張りましたが、手軽に、より健康的にセロトニンが活性化する明るさの光を浴びることができるようになりました。
 そうしてその後、朝食を摂ります。なるべく早めに朝食を摂ることで、自律神経を副交感神経優位から交感神経優位になるよう促します。そうすることで、活動に向けた体の準備がスムーズになり、自律神経の調子も良くなります。
 朝食のメニューはセロトニンの原料となる栄養素のトリプトファンを多く含む、バナナ、大豆・乳製品などで構成されており、あらかじめ献立の作りこみがしてあります。献立は、栄養士の指導が受けられる保健所で作成しました。トリプトファンをしっかり摂取しようとすると、ついついカロリーを摂りすぎてしまうので注意が必要なのです。また食事を摂る時は、深呼吸をしてリラックスをし、よく噛んで食べるよう意識をしました。そうすることで朝食の時間がとても充実し、次第にとても大切な時間に変わっていきました。
 そして食休みをして落ち着いたら、ウォーキングへ出かけます。ある程度負荷をかけながら、ずんずんと約30分間歩きます。セロトニンを活性させるのには意識の集中がとても大事であり、なるべく動かしている筋肉に気持ちを向けます。しばらくすると雑念が湧いてきたりもするのですが、それを無理に排除しようともしません。ありのままを受け入れつつ、また気持ちを向けるようにします。そしてしばらくすると、「すっきり爽快な感じ」がフィーリングで感じられるようになります。セロトニン本によると、それがセロトニン活性のサインということなのです。
 その他、呼吸法やヨガなど様々なことを実践しました。そして断わっておかなければいけないのですが、私のセロトニントレーニングはやりすぎでした。実際セロトニン本の教えでは「やりすぎは禁物」で、1日20~30分程度で十分だということなのです。

 それらを開始して3カ月が経過する頃には、みるみる体調が回復していました。いつのまにか強いうつ状態から解放されており、やる気と生きる活力が湧いてきました。また、強い充実感もあり、これは奇跡だと驚愕しました。
 4カ月が経ち、自分の独断で抗うつ薬を断薬してしまいました。そうしてまた体調を崩しはしたものの、6カ月目には日雇いの仕事に通い始めました。その間セロトニン活性のトレーニングは毎日欠かしませんでした。
 しかし、その過程で反省することがあります。まず抗うつ薬を独断で断薬したこと。これはいい結果を生みませんでした。飲みたくない気持ちはあっても、やはり医者の指示があるまでは続けていかないといけないのだなと痛感しました。そして今は、セロトニントレーニングをしっかり続けていけば減薬、断薬への道はいずれ開けていくものだと、私なりに確信を持って言えます。なので、急がば回れの気持ちで無理をしないことが大切だと反省をしています。
 次に、焦りからセロトニントレーニングを根詰めてやりすぎたことです。早く健康になりたい一心から、トレーニングの回数、時間が非常に多くなりました。しかし、やりすぎは逆効果であり、ちゃんとセロトニン本の指示通りに行うことが大切だとこれも痛感をしました。セロトニンに作用する抗うつ薬を服用している際などは特に注意が必要だと思います。私はそれにより、俗に魔境と言われるセロトニンの高まりすぎた状態に達していました。これもまた様々な面で危険な状態なのです。無理なく怠らず、毎日こつこつ継続していく。それが自己実現にも繋がっていく筈。そう考え、私は今日もセロトニントレーニングを実践しています。

「やるもやらないもそれがあなたの人生です。」

私が恩師によく言われた台詞で、その度上手にやる気を出すことができました。

これを御覧になられた方の、少しでもお役に立てればと思っています。

ご講読いただきありがとうございました。

<あとがき>
 余談なのですが、最近思いついた私のある考えの話をさせて下さい。書物を読み、長年病気の体と向き合いながら思い至った事柄です。
 精神疾患の症状は、「必要」なのだと思います。その症状は、今の自分の需要に対する自分なりの最大限の供給であり、その苦しい症状があるお陰で、生命維持ができている部分もあるのだと思います。また、その症状が回復への先駆けにもなっていると思うのです。
なので、病気で苦しい自分の状態を否定しないこと。辛い症状があるとどうしても、辛い、こんな状態じゃ駄目だ。と拒絶し、私は多くの薬を飲んだりしました。しかし、ああ、今はこんな感じか。ある程度仕方ないよな、苦しいな。と、ありのままの自分を受け入れられるよう気持ちを楽にすること。そうすることで辛い症状に気が向かなくなり、次第に苦しさも和らいでいきます。それが回復の第一歩であり、人間の本来持っている免疫の力であるのだと、知識・経験から私はそう考えます。傷口はいじくっているといつまでも塞がらない。これが念頭にあれば、もう少し楽だったのかもしれない。今、そう振り返ります。